活用が広がるDM広告
「2022年 日本の広告費」(電通)によると、媒体別の広告費では、新聞、雑誌、折込がコロナ禍前の2019年比で7割から8割という状況で推移しています。一方でDM広告は93%近くまで回復しており、他の媒体に比べ需要が回復していることがうかがえます。
これは、対面営業が難しくなった一部の業種でDMが積極的に活用されたことに加え、最近ではデジタルマーケティングとの連動など、活用方法が広がったことも影響しています。さらにインターネットやSNSの広告ではリーチできない層に向けたDMの需要も拡大しています。
DMの販促効果に関しては、以前FGひろば電子版でご紹介した「ダイレクトメール(DM)で顧客へのリーチが向上、鍵はデジタルメディア連携」で、富士フイルムの行ったデジタルメディア連携の実証実験の結果も交えてご紹介していますので、ぜひこちらの記事もご覧ください。
・「ダイレクトメール(DM)で顧客へのリーチが向上、鍵はデジタルメディア連携」の記事はこちら
今注目されている圧着DM。その理由は?
ひと言でDMと言っても、はがきタイプや冊子タイプ、封筒タイプなどさまざまなタイプがありますが、特に最近注目されているのが圧着DMで、その主な理由は以下の3点です。
1.コストパフォーマンス
例えば、はがきサイズをZ折りした圧着DMの場合、同じ送料で通常のはがきの約3倍の情報を掲載することができます。
2.特別感の演出による高い開封率
「何が隠れているのか、はがして見てみたい」と受け取り手が思うため開封率が高く、通常のはがきDMより中身の情報を見てもらえる機会が多い傾向があります。さらに、お客さまの個人的なイベントに合わせて、誕生日特典やポイント付与といった特別感を演出することで、来店や購買などの反応率を高める効果が期待できます。
3.プライバシー保護
圧着DMはその名の通り圧着して中面を隠すことができるため、請求明細といった第三者に見せられない情報が送付できます。
DM制作のポイント
今後も需要が見込めるDMビジネスですが、新たな取り組みとして成功するにはいくつかのポイントがあります。
以前も「ダイレクトメール(DM)ビジネスを成功させるポイントは?」で「営業編」と「製造編」の2回に分けてお伝えしましたが、あらためてポイントの概要をご紹介します。
<営業面>
●顧客情報の活用
購入履歴や来店情報などから、顧客ごとに関心を持ちそうなお勧めの商品に絞って案内したり、来店頻度の多い顧客に向けた特典を案内するなど、顧客情報を有効に活用することで購買などの反応率を上げることができます。
●Web連携
QRコードからWebページへ誘導することで、さらに多くの情報を発信することができます。また、バリアブルQRコードを使えば、顧客ごとに興味のある製品やサービスの情報が取れるため、次の営業活動に生かせます。
●送付タイミング
誕生日や記念日といった顧客のイベントに合わせて送付することで、反応率のアップが期待できます。
<製造面>
●宛名などの個人情報のチェック
DM制作は宛名をはじめとした個人情報に不備がないのが大前提です。可変箇所に不備がないか、なるべく早い工程で確実に検出することが重要です。
・入稿:住所の文字数や外字使用の有無、記号の表記など、事前に発注者と決めた仕様になっているか確認が必要です。
・制作:可変箇所のデータチェックは入稿時のみとし、レイアウト制作に注力することが重要です。
・検品:入稿、制作の取り組みで印刷データの不備を解決すれば、検品では印刷品質と枚数チェックのみに注力できます。
●送料を抑える工夫
DMで最も掛かる費用が「送料」です。2,000通を超える場合、郵便番号ごとに仕分け(バルク仕分け)をすることで、3~6%の割引が適用されるなど、ひと工夫加えることで送料を抑えることができます。
「営業面」「製造面」それぞれのポイントは、下記の記事で詳細をご紹介していますので、こちらの記事もご参照ください。
・「ダイレクトメール(DM)ビジネスを成功させるポイントは?―営業編―」の記事はこちら
・「ダイレクトメール(DM)ビジネスを成功させるポイントは?―製造編―」の記事はこちら
圧着DMビジネスの課題を解決する富士フイルムのDMソリューション
富士フイルムでは、需要が増えている圧着DMビジネスを支援するDMソリューションをご提供しています。
●販促効果の高いDMの制作を実現するバリアブルソフト「FormMagic5.1」
宛名だけでなく、顧客ごとの関心に刺さる画像への差し替えや、バーコード作成、グラフ作成など、高速で豊富なバリアブル機能により、販促効果の高いDMの印刷用データを高速に作成できます。
<DM制作に役立つ主な機能>
・入稿された原稿データの効率的なチェックが可能
必要項目の過不足や外字の有無、文字量など、原稿データが適正か効率的にチェックすることができます。
・ナーバスな外字の取り扱いを簡素化
取り扱いに最も注意が必要な外字を簡単操作でインストール可能。文字デザインやコードを一覧で確認できます。
・大量のDM制作で必須の郵便番号ごとのバルク仕分けに対応
入稿データからバルク仕分け向けにスキルレスで自動変換。データベースソフトによる情報処理が不要となります。
・バリアブル印刷物の検品に役立つ機能
面付けトンボの外に、顧客情報を文字・バーコードで付加することが可能。原稿データと印刷物の照合が効率的かつ高精度に行え、検品作業の負荷が軽減されます。
「FormMagic5」の詳細はこちら
●高精細・高画質と新技術の圧着トナーで、圧着DMの訴求力と効率化を実現した「Revoria Press PC1120」
<DM制作に役立つ主な機能>
・毎分120ページの出力スピード、2,400dpiの出力解像度、業界最小クラスの粒径を持つトナーにより、高精細で高画質なデザインと表現を実現
・表現の幅を大きく広げる「ゴールド」「シルバー」「クリア」「ピンク」といった特殊トナー
・世界初の接着機能を持つ「圧着トナー」を搭載することで、広告面と宛名の印字、糊の塗布がすべてワンパスで可能
これにより、従来は印刷後に別工程で行っていた糊付け工程が不要となり、大幅な効率化を実現します。
「Revoria Press PC1120」に関する詳細はこちら
今回ご紹介したほかにも、お客さまごとの課題を解決するさまざまなソリューションをご提案していますので、DMビジネスに関心をお持ちのお客さまはFFGSへぜひご相談ください。