ダイレクトメールって儲かるの?
ダイレクトメール(DM)で顧客へのリーチが向上、
鍵はデジタルメディア連携

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ダイレクトメール_コラムMV

広告メディアが多様化する中、DM(ダイレクトメール)を活用したクロスメディア戦略が注目を集めています。デジタルメディアと連携したDMの効果について、富士フイルムの公式オンラインショップで実施した実証実験を交えてご紹介します。

コロナ禍でもパーソナライズDMは堅調に推移

インターネット広告の伸びが著しい昨今、広告を取り巻く環境が大きく変化しています。また、「2020年 日本の広告費」(電通)によると、マスコミ四媒体広告費(衛星メディア関連も含む)は、新型コロナウイルス感染症拡大によるリアルイベントや販促キャンペーンの延期・中止の影響を受け、依然として減少傾向が続いています。
しかし、そのような中、2020年のDM広告費において、来店促進・イベント集客を目的としたDMは前年より減少したものの、細かくターゲティングされたDMへの影響はわずか。特に、巣ごもり需要を喚起する通販や教育、不動産・リフォームといったジャンルのDM広告は堅調に推移しました。また、政府・自治体の広告DMは増加しており、結果的に、他の広告媒体と比較して、前年からの減少は限定的でした。

これらの状況を踏まえると、リモート・非接触のサービスやツールが拡大すると予想されるポストコロナにおいても、「データとテクノロジーを有効活用したDM」や「受け手に対して丁寧なコミュニケーションを行うことを目的としたDM」といったパーソナライズDMは、今後、重要性が増すと考えられます。

媒体別広告費の推移

表図①

※電通「2020年 日本の広告費―媒体別広告費」より抜粋


DMがデジタルメディアの弱点を補完する

Webサイトやメール、SNSといったデジタルメディアを活用した情報発信が増加傾向にあるのは明白ですが、デジタルメディアに頼ったコミュニケーションには限界があると指摘されています。情報にあふれる現代において、消費者が受け取る情報は有限であり、いずれは飽和すると予想できます。また、メール広告においては、「受信を拒否・開封しない」という消費者が一定数存在し、ターゲティング広告に対しては、消費者の約70%が「煩わしい・どちらかというと煩わしい」と答えたアンケート結果が報告されています。

アンケート「ターゲティング広告を受け取って、煩わしく思うことがあるか」
※検索サイトの場合

アンケートの円グラフの画像

出典:消費者庁「デジタル・プラットフォーム利用者の意識・行動調査(概要)」 2020年5月20日

しかし、一方で、DMは個人の宛名で一人ひとりに直接届くため、メール広告に比べて開封率と行動喚起力が高く、デジタルメディアのみによるコミュニケーションの弱点をカバーできる可能性を秘めています。実際に、デジタルとアナログを連携した広告施策が多く生まれています。


デジタルメディアと連携したDMの効果が
富士フイルムでの実証実験で明らかに

富士フイルムの公式オンラインショップ「FUJIFILM プリント&ギフト」では、登録会員さまへのメール配信を通じて、コミュニケーションを取ってきました。しかし、メール配信を許可している会員さまの割合とその方たちのメール開封率を掛け合わせると、全会員のわずか8%の方としかコミュニケーションを取れていないことが分かりました。そこで、リーチを広げることを目的に、紙(DM)とデジタル(メール)を連携させた施策を実施し、効果を検証しました。

メール会員の内訳

■実証実験の方法
写真アルバム作成サービス「フォトブック」において、過去1年間にサービスを利用し、かつ、メール配信に同意した会員さまを対象に、無作為に1万5,000人を抽出。対象者を以下の3グループに分け、割引クーポンを送付し、クーポンの使用に違いが出るかを調べました。

  • グループ1:DM、メールの順に送付
  • グループ2:メール、DMの順に送付
  • グループ3:DMは送らずメールを2回送付

■実証実験の結果
「フォトブック」Webサイトへのアクセス率は、グループ1と2が23%で、グループ3の2.3倍となりました。注文率はグループ1が最も高く、グループ3の4.7倍という結果となりました。

実証実験の結果①

グループごとのアクセス率と注文率を比較

Webサイトのアクセス数を詳しく調べると、グループ1と2はアクセスが持続。DMを用いた施策は、メールのみの施策に比べて、購買意欲を刺激したことが表れました。さらに、グループ1と2は、リマインドとして行った2回目の情報発信以降もアクセスが大きく伸び、特に、割引クーポンの利用期日前に再び急増しました。
また、DMを受け取った方にインタビュー調査を実施したところ、DMの方がメールよりも熟読率が高いことも分かりました。

実証実験の結果②

Webサイトのアクセス数の推移

これらの結果から、DMかメールのどちらかではなく、DMとメールを組み合わせた施策が、より高い確率で顧客にリーチでき、さらに行動喚起を促しやすいと明らかになりました。


今こそパーソナライズDMに取り組むチャンス
改正個人情報保護法も追い風に

2020年6月5日、企業などの個人情報の取り扱いを規定した改正個人情報保護法が成立し、今後、インターネットの閲覧履歴が分かるクッキー(Cookie)と個人情報のひも付けに、本人の同意取得が義務付けられます。また、Googleはサードパーティークッキー(※1)の廃止を発表しており、広告配信への影響が懸念されています。
そのような中、自社が保有するファーストパーティーデータ(※2)の活用を重視する企業が増えています。また、LiveRamp Japan株式会社の調査によると、デジタルマーケターの73%がプライバシー保護を維持しつつ、ファーストパーティーデータの利活用を最適化するソリューションに興味を示しています。これらの状況から、今後、ファーストパーティーデータを利活用したDM施策が、一層重視されるのではないかと考えられます。

※1 自社では収集できない外部のデータで、自社と直接関係のない主体から提供された情報を指す。インターネット上のターゲティング広告などに利用される。
※2 企業が消費者との直接の接点を通じて収集した顧客情報のこと。自社会員の属性情報や購買履歴、自社Webサイトのアクセスログなど、消費者個人を特定できる情報が主。

宛名情報のみならず、企業が保有する顧客の属性情報や購買情報などと連携し、顧客一人ひとりのニーズや嗜好に合わせたメッセージを発信することができれば、DMはOne to Oneのコミュニケーションツールとしてより高い訴求力を発揮し、今後もブランドオーナーから注目され続けるでしょう。


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