見える化の次の一手!
MIS導入で明らかになった
プリプレス部門の課題を解決!

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自動化ソリューションコラム用

1. はじめに

今日のコロナ禍に至る十数年前から、印刷業界では小ロット・多品種・短納期といった顧客ニーズの多様化に対応するために、デジタル印刷機やMIS(※)の導入などさまざまなデジタル化やDXを推進してきました。これにより従来のオフセット印刷では難しかった小ロット・多品種・短納期の仕事が受注しやすくなり、また管理部門の業務効率も飛躍的に向上しました。
※management information systemの略。企業における情報の集中管理システムのこと。

一方で、大ロットかつ安定した品質が求められる仕事においては従来印刷(オフセット)の優位性が認められており、今後もデジタルとオフセットの併用は続くことが予測されています。
これに伴い最近では、経営者様から「オフセット印刷をデジタル印刷と同じように自動化、効率化できないか」というご相談を多くいただくようになりました。

そこで今回はオフセット印刷の自動化の取り組みとして、FFGSが提供するソリューションの一つである「プロセス自動化ソリューション」についてご紹介します。

図解その①

2. 見える化によって明らかになったプリプレス部門の問題点

紙伝票の時代、管理部門では日々大量の伝票処理に追われ、収支計算も月単位のどんぶり勘定といったケースが多く見受けられました。これがMISの導入により、受発注・生産計画・収支のすべてをシステム上で管理・共有できるようになったことで、劇的に業務効率化が進みました。
同様に製造現場においても、MISやWeb受注システムとRPAを介して連携可能なデジタル印刷機が普及したことにより、定型の小ロットジョブが自動化され、生産コストの削減が可能となりました。

一方で、プリプレス(オフセット)部門はどうでしょうか。現場にお伺いすると、MISを導入されている印刷会社様でもいまだに紙伝票が飛び交っている姿を多く見かけます。DTPをはじめ印刷会社の中でもいち早くデジタル化が進んだプリプレス部門ですが、なぜ指示伝票はアナログのまま各工程へ渡しているのでしょうか。

この理由について、現場の方々からお話を伺うことで、以下のような問題点が浮かび上がってきました。

  • 1. 管理部門(MIS)の情報だけではプリプレス工程で必要な指示内容が(そもそも)足りていない
  • 2. 不足情報や印刷・後加工現場からの要望に対し、プリプレス担当者の経験やスキルで適宜補完している
  • 3. 補完した情報は口頭か伝票へのメモ書きで印刷・加工現場へ伝達している

つまり、これまでMISとは別に、管理部門/製造現場間で発生した情報のミスマッチをプリプレス担当者が補完することが常態化しており、情報や作業内容のブラックボックス化の一因となっていました。このことが結果としてプリプレス担当者への依存度を高めてしまったのです。

図解その②

そしてもう一つ、自動化が進まないプリプレス特有の原因として、「現在稼働中のプリプレスシステムが外部システムとの連携に対応できていない」という根本的な問題が挙げられます。


3. 印刷会社のDX推進のためにプリプレス部門で取り組むべきこと

印刷会社がDXを推進するために、プリプレス部門が抱えるさまざまな阻害要因をどのように解決すべきなのでしょうか。
私たちFFGSとしては「情報の最適化」「運用ルールの標準化」「DXプラットフォームの整備」の3つが重要な戦略テーマであると考えます。

図解その③

そして、印刷会社の皆様にはまず「情報の最適化」から取り組むことをお薦めします。
それは、管理部門・製造部門が互いの問題意識を共通化し、縦割り構造から脱却することがプロジェクトを進める第一歩だと考えるからです。また、全体を俯瞰して見られるプロジェクトリーダーを選出することもDXプロジェクト成功のための重要なファクターとなります。


4. FFGSの統合ソリューションで実現できること

社内プロジェクトが順調に立ち上がり、課題の本質が明らかになってくると、次に「どうやって改善するのか」という問題に直面することになります。例えば、正確な情報伝達の肝となるシステム間のデータ連携を改善するとしましょう。プリプレスシステムはメーカー独自仕様の機能が多く、他メーカーのシステムと直接つなげられないことが多いのが実情です。また、印刷業界特有の仕組みやルールがあるため、業界知識のないITベンダーでは最適なソリューションを提案することも難しいのです。

この課題に対して、印刷業界を知り尽くしたFFGSが進めている取り組みの一つが「プロセス自動化ソリューション」です。
プリプレス現場のデジタル化・自動化を推進するにあたりお客さまのご要望として特に多かったのが、使い慣れた既存システムと現状の作業フローを変えずに、生産性向上を実現したいというものでした。この要望に応えるべく、FFGSではプロジェクトのサポート役として、お客さまの作業工程を調査することから始めました。調査により改善すべき作業工程を洗い出し、現在使用しているプリプレスシステムとのデータ連携手法を策定、従来の作業フローと既存システムを踏襲したままデジタライズを可能にしました。これによりシステム変更によるプリプレス現場のストレスを抑えながら、最大限の生産性向上を実現したのです。

【FFGS プロセス自動化ソリューションの特長】
ブラウザ上でさまざまなデバイスをリモート管理、工程を自動化する統合ソリューション

  • ・MIS情報を取り込み、プリプレス工程に必要な情報を追加することが可能(情報の最適化)
  • ・さまざまなメーカーのプリプレスシステムとデータ連携が可能(運用ルールの標準化)
  • ・入稿から下版までのプリプレス工程を見える化(進捗の可視化)
  • ・プロセス制御により「工程間の滞留」を解消(ルーチンワークの自動化/省力化)
図解その④
図解その⑤

上記の内容は一例であり、自社の製造部門によっては上記に該当する部分としない部分があると思います。一度、自社の作業工程を洗い出し、見直しを検討してみてはいかがでしょうか。

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