オフセットとデジタルをもっと効率的に!
「最適生産環境の構築」とは

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新型コロナウイルスは変異株の感染拡大により、いまだ終息の兆しが見えません。コロナ禍の中、リモートワークに対応した事務手続きの電子化や、タブレットやスマートフォンを活用したメディアの普及が加速し、また、リアルな場での催事や集客イベントは相次いで自粛されています。これらの昨今の状況を受け、紙媒体の需要が「コロナ前」に戻ることは厳しいと予想されています。
このニューノーマルな経済環境下において、事業の継続と持続的な成長を実現するために取り組むべき課題は、「新たな価値の創出」と「利益を残せる生産基盤の構築」にあるとFFGSは考えます。今回は、印刷会社さまが「利益を残せる生産基盤を構築」するためのソリューションの一つとして、FFGSが考える「最適生産環境の構築」をご紹介します。

図版その①

オフセット印刷機とデジタル印刷機(POD)を有機的に活用し、
生産性を向上させる

印刷業界は事業の特性上、設備投資の償却負担などの固定費や、材料・外注費など変動費の負担が大きく、高原価構造です。生産現場において製造原価の圧縮を考える場合、オフセット印刷機やデジタル印刷機の製造ラインで個別の改善活動を続け、「やり尽くした」という感触があるかもしれません。
そこで、生産性をさらに向上させるために、オフセット印刷機とデジタル印刷機両方の製造ラインを包含した「手順(プロセス)」について、「時間(工数)」と「人手(人工)」に着目して見直してみましょう。

図版その②

生産工程を評価する3要素でオフセットとデジタル両方の製造ラインを見直す

印刷にかかる資材コストだけに注目してオフセット印刷機とデジタル印刷機の振り分けを行っている場合、印刷の付帯業務にかかる「時間」や「人手」は見落とされがちです。
FFGSが行う分析手法では、お客さまとのコミュニケーションを通じて、「手順」「時間」「人手」の3要素から評価を行うことで、生産現場全体の最適化を図ることを目指します。

例として、オフセット印刷機とデジタル印刷機の振り分け分岐点を取り上げます。材料費を元に、振り分け分岐点を300通しにしていたお客さまの生産環境に対して、FFGSの分析手法を用いて「手順」「時間」「人手」を加えた製造原価で再評価したところ、従来は、オフセット印刷に適した仕事と適していない仕事が混在していたことが分かりました。お客さまの設備やジョブ内容によっては、オフセット印刷機とデジタル印刷機の振り分けを見直すことで、より効果の高い分岐点は1,000通しと再定義できるケースが多く出てきています。また、時間効率に重きを置いた評価では、2,000~3,000通しであっても、デジタル印刷の方が効果が出ると再定義されることもあります。

図版その④

材料費だけを見ると、オフセットとデジタルの振り分け分岐点は300通しだったが、
オフセットの製造原価を勘案すると、1,000通しに見直された例

特に、近年顕著なジョブの小ロット・多品種・短納期化は、付帯業務(段取り替えや丁合をはじめとする後加工など)の増大を伴い、人手や時間のかかる複雑な業務が増えます。印刷物の生産工程で発生する「手順」「時間」「人手」など働き方の見直しや、付帯業務にかかる人件費や機器の固定費、修繕費などを勘案しながら、個々のお客さまに適した生産環境を整え、維持することが重要です。

お客さまに適した最適な生産環境を整え、維持するには:
「FFGSの分析方法」のご紹介

生産環境の最適化を目指すためにまず重要なのは、お客さま個々の設備や業務内容への正しい理解だと考え、FFGSでは、お客さまと直接の対話・コミュニケーションを深めながら、以下のステップで検討していきます。

①付帯業務のバラツキを見える化する
②時間効率の悪いジョブを抽出する
③それらのジョブがデジタルに移行できるかを議論する
④複数の最適生産環境のシミュレーションパターンを示し、比較検討する

この4ステップにより最適生産方針(最適化ポリシー)を策定し、振り分け分岐点等の運用基準を定義します。
ステップ①、②の分析では、「バラツキ」や「効率の悪さ」の根拠をグラフなどで明示。そして、ステップ③、④の改善案においては、シミュレーション結果をお客さまとすり合わせることで、「お客さまに最適な、実現性の高い」最適生産環境を構築していきます。
さらに、ご要望いただければ、お客さまの事業戦略、営業戦略を共有いただき、それらと直結した戦略的な生産環境のご提案もさせていただきます。

<最適生産イメージ図>

図版その③

多くの印刷会社さまにとって、経営基盤と生産基盤はオフセット印刷です。FFGSはオフセット印刷の生産環境にデジタル印刷のよさを調和させ、全体最適化を図ることが重要だと考えています。
印刷会社さまごとにジョブの内容と生産設備は異なるので、各社における「手順」「時間」「人手」を再度見直すことが必要です。FFGSは、当社の分析手法を用いて想定効果を見える化し、客観的な根拠をもとにして、お客さまごとに最適な生産環境の構築をご提案します。

お客さま事例のご紹介

最適生産環境の構築により、コスト削減と社内加工高の向上を実現された、あさひ高速印刷株式会社様の事例をご紹介します。
事例記事はこちら

このほかにもFFGSでは、「利益を残せる生産基盤の構築」に対するソリューションに関して、オンライン校正システムやファクトリーオートメーションなど多くの省人化・自動化のソリューションをご用意しています。これまで培ってきたアナログ印刷技術のノウハウに新たなデジタル印刷技術を加えて、「FFGSだからこそできるソリューション」をお届けし、印刷業界の皆さまの事業継続と持続的成長に向けて強力にご支援します。ぜひ弊社担当営業にご相談ください。

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