刷版・印刷現場のトラブル対策集!
第3回 有処理版編③

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刷版・印刷現場のトラブル対策集!第三回有処理版編③のメイン画像

第2回 有処理版編②(耐刷不良、着肉不良)に続き、第3回となる今回は有処理版編③として、露光阻害、印刷汚れについてトラブルの事例とその対策をご紹介します。
一口に「印刷物の汚れ」と言ってもさまざまな汚れがありますが、今回は富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(以下FFGS)に問い合わせが多くある印刷汚れについてご紹介します。
この現象の切り分けには、刷版や印刷物をよく観察すること、また、拡大ルーペで形状などを観察することが重要です。印刷作業・印刷物の検版時には、拡大ルーペを常に身につけること心掛けてください。


CASE 5 露光阻害による残膜・印刷汚れ

〈露光阻害とは?〉
露光阻害とは、版面への異物付着によってCTPの露光が阻害され、残膜する現象です。印刷での汚れトラブルに発展します。

〈どんな特徴があるの?〉

埃が版面に付着したケース埃が版面に付着したケース
不定形の異物が版面に付着したケース不定形の異物が版面に付着したケース

刷版非画像部に異物が付着し、異物と同様の形状・サイズで残膜した様子。水や現像機内の現像液で拭いても除去することができません(現像機内でのカス付着であれば、水や現像液で除去可能)。
SUPERIA XP-Fのようなポジ版で発生します(無処理版のようなネガ版の場合、画像部の抜けとなります)。

〈発生メカニズムは?〉
CTPでの露光時の版面に塵埃などの異物が付着すると、その箇所ではレーザーの照射が阻害されるため、画像部と同様に現像処理をしても感光膜が溶解せず、意図せず残膜が発生します。

〈対策は?〉
露光前の版面に異物が付着しないようにご注意ください。チェックすべきポイントは……

CHECK

  • オートローダーやCTPセッターへの刷版装填……作業場所付近で塵埃などの堆積はありませんか?必要に応じて清掃をお願いします
  • CTPセッター内のゴミ取りローラー……異物の堆積はありませんか?必要に応じて清掃をお願いします
  • CTP室の環境……メーカー推奨の温湿度になっていますか?(使用環境で塵や埃の発生しやすさが変わってきます)

CASE 6 印刷汚れ

〈印刷汚れとは?〉
印刷時、刷版起因・印刷起因などさまざまな要因で、紙面上にインキが付着し汚れとなる現象です。要因によって、汚れのサイズや発生範囲、刷り出し・印刷途中などの発生タイミングが異なります。

〈どんな特徴があるの?〉
発生要因の代表的な例としては、「インキの過乳化」があります。

過乳化による印刷汚れ(両サイドで余ったインキの過乳化)

過乳化による印刷汚れ(両サイドで余ったインキの過乳化)

過乳化状態になることで、①インキ飛びや②浮き汚れなどのトラブルを引き起こします。

症状① インキ飛び
印刷機にて高速回転したローラー間でインキが転移するときに、霧状となって飛散し、版面に付着することで汚れに至ります。印刷進⾏に伴い、発生位置や形状が変化するのが特徴です。

インキ飛びが発生したケース

インキ飛びが発生したケース

症状② 浮き汚れ
湿し水にはインキ成分が混入しますが、その混入量が増えることで砂目が感脂化し発生します。印刷用紙全面に細かい汚れが付くのが特徴です。

浮き汚れの症状

浮き汚れの症状

〈印刷汚れの発生メカニズムは?〉
印刷時、インキ着けローラー上のインキは湿し水と絶えず接触しており、インキの中に微細な水滴を取り込むことで、適度な流動性・転移性を発揮します。
しかしながら、ローラー上のインキが消費されずに余っている、水上がりや給水量が過剰、湿し水の水温が適切でないなどの原因によって、インキ中に含有される湿し水の量(乳化水量)が印刷の進行とともに増加し、過乳化状態となります。

インキの乳化状態

インキの乳化状態

〈対策は?〉
インキング部・給水部の調整によって、過乳化抑制効果が見込まれます。

POINT

インキング部……グレーズを除去する(推奨品:PRESSMAX GR)など、ローラーニップ圧を適正にする
給水部……湿し水供給量を少なめにする、水温を適切にする、ローラーニップ圧を適正にする。過乳化抑制タイプのH液(推奨品:PRESSMAX S-H1)を使用するなど

暫定的には、インキを入れ替え、インキの乳化状態を初期化することで良化させることも可能です。

・メンテナンス用薬品「PRESSMAX GR」の製品情報はこちら
・湿し水・湿し水添加剤「PRESSMAX S-H1」の製品情報はこちら


困ったときにご活用ください!
SUPERIA Plate Trouble Shooting
(スーペリア プレートトラブルシューティング)

FFGSでは、刷版・印刷現場の課題解決を支援するポータルサイト「FFGSサポートタウン」をご用意しています。今回、その中に新しく、SUPERIA Plate Trouble Shootingを開設しました。サイト上のガイドに沿って、トラブル発生時の症状や状況などをご回答いただくと、要因を切り分け、トラブルの原因や対策例などをその場で確認することができます。
ご利用いただくにはIDとパスワードが必要となるため、FFGS営業担当までお問い合わせください。

〈サイトトップ画面〉

サイトトップ画面

〈トラブルシューティング画面〉

トラブルシューティング画面

第1回 有処理版編①(薬品付着による膜抜け、圧カブリによる膜抜け)
第2回 有処理版編②(耐刷不良、着肉不良)

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