刷版・印刷現場のトラブル対策集!
第1回 有処理版編①

記事をシェアする

コラム第14回_メインビジュアル

日々、刷版・印刷現場ではさまざまなトラブルが発生しています。それにより各工程の製作時間が急遽変わり、時には他の印刷のスケジュールに影響が出ることもあります。
どんなささいなトラブルでもすぐに気が付き、直ちに現場で判断・解決ができれば、作業の挽回はもちろん、その後の製作環境の安定化にもつながります。
ここでは、刷版・印刷現場の皆さまから富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(以下FFGS)へご相談いただいたトラブルのうち、特に多かった事例を、その対策とともにご紹介します!

第1回となる今回は、有処理版編①として、「薬品付着による膜抜け」と「圧カブリによる膜抜け」を取り上げます。


CASE 1 薬品付着による膜抜け

〈膜抜けとは?〉
膜抜けとは、刷版の感光層が薬品や物理的な圧力によって取れてしまい、インキがのらなくなる現象です。印刷での抜けトラブルに発展します。

〈どんな特徴があるの?〉

膜抜けした画像

輪郭付近から中心にかけて、グラデーション状に膜抜けした様子。液垂れのような跡や、ウエスで拭いたような跡が見られるケースもあります。

〈発生メカニズムは?〉
薬品が版面に付着することで、感光層が溶解します。薬品の種類により、水や他の薬品と混合することで版面へのダメージが強くなったり、抜けの形状が変化したりする場合があります。

〈対策は?〉
薬品が版面に付着しないようにご注意ください。チェックすべきポイントは……

CHECK

  • 自動現像機の液交換後……入口ローラーに現像液が付着していませんか?
  • 印刷機ローラーの洗浄直後……ローラー上に洗浄剤が残っていませんか?
  • ハンドリング……版出力から印刷までの工程で、薬品が付着する場所はありませんか?
  • *UV用の洗浄液やエッチ液の原液、ブランケット復活剤など印刷機周辺には、感光層へ大きく影響する薬品があるので要注意◎

CASE 2 圧カブリによる膜抜け

〈圧カブリとは?〉
圧カブリとは、現像前の版面に物理的な圧が加わることで感光層が反応してしまい、現像処理時に膜が取れてインキがのらなくなる現象です。先の薬品付着による膜抜け同様、印刷での抜けトラブルに発展します。

〈どんな特徴があるの?〉

圧カブリの特徴

サーマルCTPプレートのポジ版で発生する現象で、細い線状もしくは版面をこすったような跡が出ます。アルミ地の露出は見られません。

〈発生メカニズムは?〉
現像前の版面にこするなどの物理的な接触があると、熱エネルギーによって感光し(CTPセッターのレーザーで露光されたのと同様)、現像処理でその箇所が溶解します。

圧カブリの発生メカニズム

〈対策は?〉
版に対して形状が斜め、蛇行しているキズで単発的に発生する場合は、刷版の取り扱い時に発生した可能性が高いため、取り扱いに十分ご注意ください。ポイントは……

POINT

運搬時に……

  • ①版と版の間に合紙を挟む 
    ②出力した版を箱に入れる

複数の版で連続して同じ箇所に発生する場合は、機器に要因があるかもしれません。CTPセッターメーカーまたはFFGSまでお問い合わせください。


困ったときにご活用ください!
SUPERIA Plate Trouble Shooting
(スーペリア プレートトラブルシューティング)

FFGSでは、刷版・印刷現場の課題解決を支援するポータルサイト「FFGSサポートタウン」をご用意しています。今回、その中に新しく、SUPERIA Plate Trouble Shootingを開設しました。サイト上のガイドに沿って、トラブル発生時の症状や状況などをご回答いただくと、要因を切り分け、トラブルの原因や対策例などをその場で確認することができます。
ご利用いただくにはIDとパスワードが必要となるため、FFGS営業担当までお問い合わせください。

〈サイトトップ画面〉

plate trouble shooting スタートページの画像

〈トラブルシューティング画面〉

トラブルシューティング画面

第2回 有処理版編②(耐刷不良、着肉不良)
第3回 有処理版編③(露光阻害、印刷汚れ)

記事をシェアする

コラム一覧へ戻る