今さら聞けないカラーマネジメントの基礎知識②
工程全体で取り組むCMS環境構築とプルーフの重要性

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今さら聞けないから-マネジメントの基礎知識② 工程全体で取り組むCMS環境構築とプルーフの重要性

クライアントが印刷を発注する際、「きれいに印刷される」「いつも同じ色で印刷される」ことを求めます。印刷会社はメンテナンスや調整などの取り組みを通じて、クライアントの要望に応えるべく、日々努力をしています。
それにもかかわらず、「印刷がきれいではない」「イメージしていたものと色が違う」「リピート印刷なのに前回の印刷物と色が違う」といったクレームが起きてしまうことがあります。

印刷会社の現場ごとの困り事

■営業

  • ・クライアントからプルーフでOKをもらったが、印刷すると色が合わない。
  • ・リピートもので、前回刷った色見本と印刷物の色が合わない。

■印刷現場

  • ・プルーフの色が印刷で出せない、プルーフどおりに刷れない。
  • ・リピートもので、前回刷った色見本に合わない。

■制作

  • ・プルーフ機器はしっかりメンテナンスしているのに、印刷現場や営業から、「プルーフが安定しない」「印刷物と色がずれる」と指摘される。

これらは、印刷機側で色基準が策定されていないか、または、印刷機で刷れないプルーフでお客さまと合意を取ったことで発生していると考えられます。
そこで、今回はプルーフの重要性についてご説明します。「印刷の色基準」については、前回の記事をご覧ください。

印象だけではなくプルーフで合意を取ることが重要

クライアントの主観的な「印刷のきれいさ」「色のイメージ」を最終印刷物に反映させるためには、校正機器(プルーファー)で印刷機(オフセット印刷機、デジタル印刷機)の状態をより正確に再現することが求められます。

例えば、「リンゴの赤はもっと赤かった」という、実物またはPCモニター上のイメージを持つクライアントに対し、印象だけではなく、プルーフで合意を取っておくことが重要です。
しかし、せっかく合意を取っても、プルーフが印刷で再現できる色になっていないと、印刷工程でプルーフに対する印刷機での調整が発生。無駄な資源や時間が発生してしまいます。

コラム_図版1

実印刷物と整合性の高いプルーフの要件(色再現、写真、文字再現など)

プルーフでオフセット印刷を再現するには、色再現の他に、写真、文字再現などが求められます。

■色再現
デジタルプルーファー(インクジェットやトナー式)は、正しく運用すればメンテナンスやキャリブレーションを行うことで、数年単位で非常に安定して運用できるものがほとんどです。FFGSで「プルーフがぶれるから印刷が合わない」とご相談を受けた際、制作、刷版、印刷の各工程に対しデータ分析や運用ヒアリングなどを進めていくと、主に印刷現場の標準化に課題があり、色基準策定のご提案に至るケースが多くあります。

■写真、文字再現など
PDFデータ運用のプルーファーでは、印刷用にRIPした結果を正しく再現できないリスクがあります。印刷と同じ再現ができる1bitTiffプルーファーを使用することで、グラデーション再現やモアレ、細線などの画質をより正確に確認できます。

サンプルで実感できる!インクジェットカラープルーファー「PRIMOJET」

FFGSがご提案するインクジェットカラープルーファー「PRIMOJET」は、色再現性と安定性が高く、1bitTiff運用対応で実印刷物との整合性が高いプルーフ運用を実現できます。
性能は、「PRIMOJET アクチュアルサンプル」でご確認いただけます。以下のリンクからお申し込みください。

「PRIMOJETアクチュアルサンプル」のお申し込みはこちらから

重要なポイントは、「プルーフの色再現≒印刷物の色」ということです。
これを解決するために、FFGSでは「色基準となる印刷からさかのぼった色管理」を提案しています。

「カラーマネジメント」は工程全体で取り組むことが重要

「色基準となる印刷からさかのぼった色管理」は、前回の記事のおさらいにもなりますが、次の3つのステップで実践することができます。

アイコンキャラクター赤色POINT

①まず基準となる印刷機を決め、印刷側の環境を整え、全ての印刷機で刷れる印刷色基準を策定する。

②次に、各印刷機器に対して、策定した色基準で色合わせ(カラーマッチング)を行う。これにより、生産工程全体を統一した色基準で運用することができる。

③色基準を生産工程全体に反映させたら、その環境を維持管理することも重要。

生産工程全体が色基準をもとに管理できる環境になり、維持管理できる状態となって初めて、「CMS(カラーマネジメントシステム)」が実践できているといえるでしょう。
では、このCMS環境の構築の後、各現場はどのように運用すればよいのでしょうか。

■営業
・実印刷物と整合性の高いプルーフであることを理解した上で、お客さまと合意を取る。

■印刷現場
・印刷色基準を安定して再現するために、印刷機の日々のメンテナンスを実施し、印刷品質を維持する。
・印刷機を複数台保有する場合は、基準印刷機の管理基準と同様に再現できる印刷環境を整える。

■制作
・前述の「実印刷物と整合性の高いプルーフの要件(色再現、写真、文字再現など)」の注意点を参考に、自社のプルーフが実印刷物を再現するに当たり、どの程度の整合性を持つのかを改めて確認する。
・印刷色基準をプルーフで再現するためのCMSを実施し、プルーフを印刷物の色に合わせる。

さらに、CMS環境が維持できているかを生産工程全体で定期的に確認することも重要です。

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FFGSでは、これまでに多くの印刷会社さまで印刷物の診断を行ってきた実績と培った経験があります。印刷の安定化と印刷品質基準の向上に関するお手伝いは、ぜひFFGSへご相談ください。


■関連ページ
・インクジェットカラープルーファー「PRIMOJET」シリーズの詳細はこちら

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