環境配慮・SDGsで攻める!
ラベル・シール印刷トレンドセミナー
イベントレポート

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2021年11月19日、富士フイルムビジネスイノベーション(以下、富士フイルムBI)は、リンテック株式会社様、ザイコンジャパン株式会社様との共催で、「環境配慮・SDGsで攻める!ラベル・シール印刷トレンドセミナー」をウェビナー形式で開催しました。「SDGsや環境対応を意識したラベル・シールの最新動向」をテーマに、環境対応型のラベル原紙や印刷機材による商材に対する、新たな付加価値化についての情報提供、デジタル印刷活用に関する最新のトレンドと事例、今後の市場動向をご紹介し、400名以上のお客さまが視聴されました。

視聴されたお客さまからは、「SDGs関連の問い合わせが増えており、参加した」「SDGsに関する情報が得られる機会があれば、また参加したい」といった感想が多数寄せられ、SDGsに対する関心の高さをうかがえました。その他、「これまでラベル印刷は外注に出しており、深く追求していなかったが、大変勉強になった」という粘着ラベルの性能・機能についての感想や、「自分の知らない分野に関する情報を得られた」「需要の高まりを感じた」「今後の新規事業の可能性として探りたい」など、シール・ラベル分野に対する期待の声も寄せられました。

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セミナーの実施内容
●トークセッション「SDGsや環境対応がビジネスチャンスに! ラベル・シールの新潮流」
リンテック株式会社 印刷材営業部 大嶋 優 氏
ザイコンジャパン株式会社 代表取締役 星名 勧 氏
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 塚本 猛

●講演1「粘着ラベル業界の最新トレンドとSDGs関連製品のご紹介」
リンテック株式会社 印刷材営業部 大嶋 優 氏

●講演2「サステナビリティ、フードセーフティ、セキュリティ ─クライアントに響く、これからの付加価値!」
ザイコンジャパン株式会社 代表取締役 星名 勧 氏

●講演3「弊社のSDGsの取り組みと極小ロットへの対応を可能にした オンデマンド印刷システムのご紹介」
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 太田 健吾


本記事では、トークセッションの内容を抜粋してご紹介します。

ウェビナーの様子

ウェビナーの様子

塚本 本日のイベントは、シール連帳プリンターのザイコンジャパン様、カット紙プリンターの富士フイルム、そしてシール素材メーカーのリンテック様の3社それぞれの視点やアイデアをご紹介しながら、シール業界を盛り上げていきたいと考え、企画したものです。このトークセッションでは、①シール印刷の最新トレンド、②シール・ラベル業界におけるSDGs、➂シール・ラベルにおけるセキュリティ関連技術、④「機能」といった、4つのトピックでお話しします。

①シール印刷の最新トレンド

塚本 富士フイルムでは、商談時に、弊社機械でシール印刷をしたいという要望を多く受けるようになりました。特殊色を印刷できるプロダクションプリンター「Iridesse™ Production Press」(以下、「Iridesse」)が発売されてから顕著にみられる傾向で、需要の高まりを感じています。ワールドワイドでシール印刷をけん引されてきたザイコンジャパン様は、この傾向をどのように捉えていますか。

星名 私どもは商印用両面印刷機と、シール・ラベル用の片面印刷機を販売していますが、コロナ禍という非常に厳しい環境の中、商業印刷の売り上げが落ち込んだ一方、シール・ラベルの売り上げが伸び、その分をカバーしてくれました。シール・ラベル業界は、比較的安定しているのではないでしょうか。

大嶋 印刷業界の中でも、ラベル印刷に関しては微弱ながらも右肩上がりの伸長を続けています。最近では、デジタル印刷活用の流れが追い風となり、物流、食品、飲料の分野がけん引する形で、ラベルの需要自体が伸び続けています。

塚本 巣ごもり需要で物流業界が非常に大きく伸びたことからも想像がつきますね。シール業界は、受発注を含めたシステム化、部数に対するフレキシブルな対応、小ロット・短納期・高品質が求められています。そのような中、印刷方式がこれまで主流だったレタープレスから、フレキソやデジタル印刷にシフトしているのも大きなポイントです。また、ラベルは物に貼られるため、電子化の影響が少ない。さらに、一度制作するとリピート率が高いという特徴から、新たに取り組むお客さまが増えているのではないでしょうか。

②シール・ラベル業界におけるSDGs

塚本 SDGsを活用した付加価値やブランド力の向上についての話に移ります。最近のお客さまの傾向として、環境に優しい資材を紹介してほしいという要望や、シールの基材、のりなどの成分に対する問い合わせが増えています。

大嶋 われわれとしてもSDGsについては、CSRレポートに特集ページを組んでいます。SDGsの範囲は広いため、今回は環境関連にフォーカスしてお話しします。弊社の取り扱い製品では、脱プラスチック、バイオマス、森林保護、森林認証紙の使用、材料のリサイクルといった形で材料を取りそろえています。

星名 これまで一般企業様からの問い合わせはあまりありませんでしたが、2019年後半から、SDGsに関連する問い合わせが増えてきました。サステナビリティに関するものでは、例えば、「印刷用の紙が持続可能な生産体制になっているのか」という、脱墨による用紙再生の技術に関する問い合わせです。また、フードセーフティ関連の問い合わせもあり、SDGsを背景に、一般企業が印刷というものに対して、今までと違う視点で関心を持ち始めていると感じます。

③シール・ラベルにおけるセキュリティ関連技術

塚本 セキュリティについては、カラープリントオンデマンドシステム「Revoria Press PC1120」(以下、「Revoria」)の特殊色印刷を活用できないかという声をよくいただいています。

大嶋 われわれも、セキュリティ関連については常にアンテナを張っています。例えば、セキュリティラベル専門のカタログ製作や、セキュリティショーへの出展で、ラベルとしてのセキュリティを訴求しています。商材では、ラベルを剥がすと文字が残る「転着タイプ」や、剝がしたときにラベル側に文字が浮き出る「非転着タイプ」、貼ったら剝がれないタイプ、無理に剝がすと基材が壊れるタイプなど、バリエーションを用意しています。デジタル印刷の活用で、実績をたくさん作っていきたいですね。

星名 一般企業からのセキュリティに関する問い合わせは以前からありますが、最近は相談内容が技術的に高度になってきていると感じます。ザイコンジャパンでは、ヨーロッパの厳しい環境の中でいくつものソリューションを持っており、お客さまのご要望に合わせて、最適なセキュリティのソリューションをご提案させていただいています。

④「機能」について

大嶋 リンテックでは、さまざまな機能を持ったラベル素材を生産しています。コロナ禍においては、抗菌・抗ウイルス機能を持ったラベルや、ワクチン保管などの極低温環境でも剝がれにくいラベルです。あとは、先にお話しした環境配慮のラベル材料です。

星名 ザイコンジャパンでは、SDGs対応のため、トナーや消耗材関係の生産工程自体を大きく見直しています。再生可能エネルギーでの生産、VOCフリーなどで製造方法を技術的に高めています。また、顧客が希望する商材を刷るために必要な技術の組み合わせなどのコンサルティングも進めています。来年には、シール・ラベルのインクジェット機の発売も計画しています。

塚本 新しい動きが出てきたということですね。富士フイルムBIでは、「Revoria」の特殊色トナーの活用により、シール・ラベルに対する表現が広がっています。また、シール・ラベルプリントでは、独自技術による「Revoria」の「除電装置」が重要な機能を担います。従来、ドライトナーは静電気の影響で生産性に課題がありましたが、この除電装置により、印刷しながら除電までできます。リンテック様の多様なシールに対応できる体制が整ったというわけです。
これにてトークセッションを終えます。ご聴講ありがとうございました。

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■関連ページ
「SDGsの取り組みを一緒に考えよう! 富士フイルムのSDGsの取り組み」
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