急速に導入が増えている完全無処理プレート
なぜ、いま無処理が選ばれているのか?

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急速に導入が増えている完全無処理プレート。なぜ、いま無処理が選ばれているのか

刷版の完全無処理プレートを富士フイルムが発売して10年以上が経過しましたが、特にここ数年、急速にその導入が増えています。改良を重ね、刷り出しの安定性や印刷適性を向上させてきた結果、新たに導入する印刷会社が日々増え続け、いよいよ普及期に入ったと言える勢いです。
そこで今回は、あらためて完全無処理プレートのメリットを整理し、今無処理プレートが選ばれている理由をご紹介します。

完全無処理プレートのメリットとは

完全無処理プレートを導入するメリットは、一般的に「コストダウン効果」「環境対応」「印刷品質の向上」の3つが言われていますが、じつは「働き方改革」に繋がる「作業環境の改善」にも大いにメリットがあります。

1.作業環境の改善
有処理システムでは、数か月に1度の自動現像機のメンテナンスや、日々の薬品補充が必要です。また、メンテナンス中や、自動現像機を立ち上げてから現像液の温度が適正に上がるまでの数時間、プレートの出力が出来なくなります。
一方で、完全無処理プレートにすると現像機が無くなるため、薬品交換やローラーの清掃といった重労働が無くなり、オペレーターの作業負荷を減らすことができます。また、現像液の温調による待ち時間もなくなるため、作業効率も上がります。

2.コストダウン効果
完全無処理プレートは現像液やガム液といった薬品が一切不要になりますし、廃液の処理費用も無くなります。また、定期的な清掃や母液交換といった処理機のメンテナンスに掛かる人件費や水道代のほか、動かすための電気代も掛かりません。
富士フイルムの有処理システムは母液交換のサイクルが6カ月という超ロングライフ化を実現していますが、それと比較した場合でも、月に1,000㎡を無処理プレートに替えた場合、薬品代と廃液処理費用だけで年間約50万円のコストダウンが図れます。また、廃液処理は費用の単価が上がることが予想されていますので、今後、さらにコストメリットが大きくなると思われます。

3.環境対応
最近では、企業の社会的な責任として、環境への配慮が一層求められるようになっています。薬品を使わず廃液も出ない完全無処理プレートは、有処理プレートと比べ環境に優しいシステムです。前述のとおり処理機が不要な分、水や電気も使わず配管設備が不要なため、例えば印刷機の横で刷版を出力し、すぐに版を印刷機に掛けて印刷するといったことも可能です。

4.印刷品質の向上
完全無処理プレートは薬品による現像処理が不要な分、現像による網点の変動が起きず、有処理プレートよりも安定した網点の再現が可能となります。また、現像処理の工程が減る分、版にキズや汚れが付くリスクを減らすことができるという面からも、品質の安定化に繋がります。

完全無処理プレートは品質の安定、コスト削減に大きく貢献する

刷版工程の自動化には完全無処理プレートが不可欠

ここまでで挙げたメリットの他にも、最近では刷版工程を自動化・省人化するために、完全無処理プレートを選択するケースが見られます。「働き方改革」への対応と同時に、徐々に顕在化している労働人口減少による人手不足へ対応する取り組みとして、刷版工程の自動化・省人化を検討する印刷会社が増えています。
大量にプレートを装填できるパレットローダーや、出力したプレートを印刷機ごとに自動搬送する仕分け装置の導入が進んでいますが、有処理プレートで自動現像機の管理に人手が必要なままでは、刷版工程の完全な自動化は実現できません。刷版工程の将来的な完全自動化を目指して、完全無処理プレートを選択するケースが増えているのです。

完全無処理プレートは刷版印刷の将来的な完全自動化を目指すうえで重要になってくる

完全無処理プレートは有処理プレートと比べ、耐刷性や視認性で劣るところも確かにあります。しかし、導入されたほとんどの印刷会社で、これまでの有処理プレートと同様に使用されているように、すでに実用レベルで問題なく使用できる性能を持っています。
FFGSでは無処理プレート導入のサポートを行っていますので、無処理プレートの導入をご検討中の印刷会社様は、ぜひお気軽にご相談ください。


無処理プレートをご検討されている方へ、いまなら印刷テスト用の無処理プレートをプレゼント!以下よりお申込みいただけます。無処理プレートに関するご質問・ご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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