ニットーパック株式会社様
多種多様なニーズに応え、人手不足の解消へ
『Jet Press 540WV』が実現する未来

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『Jet Press 540WV』導入事例

五味社長
五味社長

1934年の創業で、今年創立86年目を迎えた老舗の軟包装総合コンバーターである。
当初から包装材料(パッケージ)を一貫して取り扱っていた。営業、画像処理、製版、印刷、ラミネート、スリット、製袋等を一貫して行っており、お客様のニーズに柔軟に対応する体制を構築している。最近では東南アジアを中心に海外にも積極的に展開していることでも知られている。歴史ある老舗の軟包装総合コンバーターが『Jet Press 540WV』導入した背景や導入後の成果、今後の展望について代表取締役社長 五味敦史氏にお話を伺った。


■多種多様なニーズへの対応、デジタル印刷による作業の効率化

「お客様のニーズを先取りして考え、しっかり対応する」ことを会社のモットーとしており、今回導入された『Jet Press 540WV』も潜在的な多品種小ロットニーズに応えることが目的だ。
「市場では消費者の求めるものが多様化したことで、これまでの生産プロセスでは限界を感じ、デジタル印刷機の導入を決意しました。」と五味社長は語る。
「お客様から〝新しくこういうことをやりたい〝といったご相談を頂くことが増え、そのニーズに応えたいという思いがありました。例えば〝新商品を短いサイクルで出したい〝〝いろいろなバリエーションを一度に出したい〝というニーズがある中で、グラビア印刷では対応が難しいものも増えてきました。」グラビア印刷では応えることができないニーズにもデジタル印刷なら可能になる。また、デジタル印刷はグラビア印刷の抱えるオペレーター不足、作業の効率化の問題解決にもつながっている。
グラビアの版替え作業は 1回につき60分弱かかる。小ロットでは印刷が20~30分で終了し、準備時間の占める割合が大きくなっていく。「その結果、オペレーターの負荷が増え、離職率も高くなってしまう。人材がなかなか集まらず、オペレーターの確保が難しいのが現状です。」小ロットのニーズが増えれば増えるほど工場の生産性は低下し、「材料のロスが増え、オペレーター不足の課題が顕著になってきています。その解決策の一つとして小ロットの仕事をデジタル印刷に切り替えることにより、グラビア印刷の効率化を図るということを考えました。『Jet Press 540WV』のオペレーションが1名で対応することができることは、非常に魅力的です。グラビア印刷では印刷機ごとに最低2、3名必要であり、版替えの労力を考えると人手不足や働き方改革といったテーマには極めて有効な印刷方法です。」グラビア印刷では不可能だった作業をデジタル印刷によって実現し、オペレーター不足の解消、作業効率化を図るとともに顧客満足度を上げていくことが可能となった。


■海外の小ロットニーズ、限定品、新製品サンプルなど、多品種の仕事に対応

ニットーパックではタイやマレーシアの展示会にも積極的に出展しており、海外の仕事の比率を高めようとしている。海外の展示会でも『Jet Press 540WV』を紹介しているが、反応は上々だという。「日本はジャスト・イン・タイムのものづくりが増えていますが、東南アジアや東アジアは必ずしもそうではありません。現地のコンバーターは大ロットの仕事しか受けてくれない、という声が強く、『Jet Press 540WV』の第一号の受注は国内ではなく海外のメーカーでした。」国内向けに大量生産している商品と同じものを、海外向けに小ロットで製造するというケースや、中身が異なる商品を少量ずつつくり、多くのバリエーションを展開するケース、新製品発表会や展示会用のサンプル製作などがある。「キャンペーン商品や地域限定商品などのご要望も多く頂いています。〝これまで諦めていたものにチャレンジしてみよう〝というお客さまの動機づけになればいいと思います。それによってお客さまが成長していけば、弊社の売上アップにもつながり、一緒に成長していけるのではないかと期待しています。」

食品パッケージの画像

食品パッケージもお客様の要望に合わせて少量の製作も可能。


■デジタルプレスが軟包装印刷の可能性を広げていく

デジタルプレスは、導入すればすぐに簡単に使えるというわけではない。色再現もグラビアとのマッチング作業が必要になる。だが、一度色をつくってしまえば安定して再現が可能となる。「人手不足への対応という観点で見ると、老若男女誰でも操作できるデジタルプレスは魅力的。小ロットをデジタル印刷に、ロットの大きいものをグラビア印刷にまとめるという形で棲み分けをできれば理想的です。」グラビア印刷の段取りが少なくなり、機械の稼働率を高めることが可能となる。将来的には、印刷前の画像処理から後工程まで含めた工程全体を自動化することで、人手をかけないパッケージ製造ラインが実現するのではないかと思っています。」
今後の展望として五味社長は「高齢者や女性でも操作できるオペレーションの標準化を確立していきたいと思っています。また、最終的には、デザインの受け渡しから画像処理、印刷までを自動化することも可能であると考えています。」と、自動化までを視野に入れた生産体制の構築を目指している。

四季折々のパッケージの画像

四季折々のパッケージを製作して季節のあいさつにも使用できる。


■お客様プロフィール
ニットーパック株式会社
住所: 東京都中央区日本橋馬喰町1-7-19
URL: //www.nittopack.co.jp/index.html

■関連リンク
UVインクジェットデジタルプレス「Jet Press 540WV」の詳細はこちら

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