菱源株式会社
デバイス間のマッチングと数値管理の徹底により色合わせの迷いを解消
作業の精度と効率が高まり、品質への確かな自信が生まれた

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菱源株式会社様 事例紹介MV

FFGS QC Navi 導入事例


企画・デザインから発送までを本社内で完結できる一貫体制を強みに、商業印刷からデジタルコンテンツ、ペーパークラフト、パッケージ、ノベルティまでを手がける菱源株式会社(本社:愛知県海部郡大治町西條松下75、代表取締役社長:岡島優樹氏)は、FFGSが提供する印刷品質管理ソリューション『FFGS QC Navi』(以下 QC Navi)を活用。「Japan Colorに準拠した数値管理」を軸とした色管理体制を整え、現場オペレーションの作業効率向上、属人化解消、クライアントの満足度向上を図っている。この取り組みに至った背景にはどのような課題があり、また現在までにどのような成果が挙がっているのか。代表取締役社長・岡島優樹氏、取締役 工場長・足立隆行氏、印刷課 課長・酒井一弘氏、生産管理課 課長 兼 プリプレス課 課長・本多成吉氏に伺った。


■属人的な色合わせからの脱却を目指して

1871年(明治4年)に和洋紙の販売店『菱屋』として開業し、印刷業へと事業を広げ、創業150年以上の歴史を持つ老舗印刷会社の菱源。大手自動車メーカーをはじめ、数十年にわたり取引を続けるクライアントも多く、地域に根差した印刷会社として長い歴史を持つ。現在は一般商業印刷に加え、デジタルサイネージ、ペーパークラフト、パッケージ、ノベルティなど幅広いニーズに応えている。また、印刷技能士やMUD検定の資格取得を推進するなど、人材育成と技術力向上にも積極的に取り組むほか、2022年からは、障がい者の就労支援にも力を注いでおり、本社敷地内にB型就労支援施設『やまもも園』と就労ブース『SPACE(エスペース)』を併設している。
現在保有するオフセット印刷機は3台で、主力はA全判ハイブリッドUV4色機だ。他2台は油性機で、菊半裁判の4色機と菊全判の両面2色機。プルーファーとしては『Docu Color 1450 GA』(以下 DC1450)と『PRIMOJET』を運用している。
そんな同社がQC Naviの導入を決めたのは、近年、クライアントの品質要求レベルが高まる中、“人の腕に頼った色合わせ”に限界を感じるようになったことが大きな要因だ。「当社としては、“お客さまに自信を持って提供できる品質”を磨き続けることが大事だと考えていますが、これまでは、オペレーターの経験に頼る部分が大きく、色の再現精度に課題を感じていましたし、増刷のたびに色が合わず、営業が説明に苦労する場面も少なからずありました。加えて、人材の確保も困難になりつつあるので、“誰が刷っても同じ品質を出せる環境”を整える必要性を強く感じていたのです」(岡島社長)
10年ほど前に印刷機をJapan Colorに合わせて調整したものの、実運用においては、色見本がクライアント支給のものだったり協力会社で出した色校正だったりと統一されていなかったこともあり、印刷現場で色合わせに苦労する状況が続いていた。
印刷側の環境だけ整えても、あまり効果が得られないということがわかりました。もっと根本的な仕組みから変えなければ現場の苦労はなくならない。プルーファーも含めた全デバイスを統合的に管理する必要があると考えたのです」(足立取締役)


■色が安定し、クライアントとのやり取りがスムーズに

こうした課題を解決するため、同社は2台ある4色機(UV/油性)とDC1450、PRIMOJETのマッチングに着手。FFGSの印刷診断を受けながらドットゲインカーブを調整し、データと印刷濃度が一致する状態をつくっていった。以前は、薄い色が赤く、濃い色が青く転ぶなど、アンバランスな状態だったが、補正を重ねることで、全域で安定した色再現が可能になった。「3回ほど診断と補正を繰り返した結果、データ通りの色が出るようになりました。UV機と油性機の色差も解消できたため、印刷機の運用効率も上がっています」(本多課長)
ベテランの職人技に頼っていた色合わせの作業は、数値管理により標準化。経験の多寡に関わらず、誰でも同じ基準で判断できるようになったことで、色調整のスピードも安定性も向上した。「濃度計で面内の色が一目でわかるようになり、作業効率は明らかに上がりましたね。数値で判断できるので迷いがなく、誰が刷っても同じ品質が出せる環境になっています」(酒井課長)
色の安定化は、現場の作業性アップだけでなく、クライアントからの評価にもつながっている。「本機校正のお客さま立ち会いの時間がだいぶ短縮できました。色の修正が入った場合、本機で刷る前にデータ上で調整し、DC1450で出力すれば、すぐに本刷りの色が確認できるので、色のやり取りが格段にスムーズになっています。お客さまも妥協せずきちんと納得した上でOKを出せる。これは現場だけでなくお客さまにとっても大きなメリットですね」(本多課長)
また、FFGSの技術担当が印刷診断の結果を報告する説明会には、現場オペレーターだけでなく、生産管理や営業のメンバーも参加し、印刷機の原理や色に関する知識を共有。これにより、組織全体にも変化が生まれているという。
営業から現場への色に関するクレームは、この1~2年まったくありません。それは、色合わせの精度が高まったことに加え、QC Naviの診断データが部門間の共通言語になり、プリプレスと印刷課、生産管理、営業の間で、同じ基準で話せるようになったことも大きく寄与していると思います。部門を越えた協力体制が構築できつつあると感じています」(足立取締役)

現場(左:印刷。右:プルーフ)
印刷機とDC1450、PRIMOJETを共通の色基準のもとにマッチングさせたことで、色合わせ作業が大幅に効率化

■協力会社への横展開も視野に

岡島社長は今回の取り組みを総括し、「色の判断の拠り所となる“軸”がしっかりと確立されたことで、自分たちの品質に自信を持てるようになった」と成果を語る。その上で、次のステップとして“協力会社との色の統合”も見据えているという。
「社内の環境がある程度整ってきたので、今後は、協力会社の印刷機でも当社の色が出せるようにし、どの設備で刷っても“菱源の品質”と言える状態を目指したいですね。社内外で一貫した色管理の仕組みを構築することで、外注するジョブも含めた品質保証の強化を図っていきたいと考えています」(岡島社長)

チャート
印刷診断で使用するチャートと診断報告書。定期診断により経時的な品質変動を把握し、品質を安定維持している。

■お客様プロフィール
菱源株式会社
住所:愛知県海部郡大治町西條松下75
URL:https://hishigen.co.jp/

■関連リンク
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