Ocyan社様
手作業で30分ほど掛かる複雑なジョブのセットアップも2~3分で完了。ワイドフォーマットにおける大幅な生産性向上とコスト削減が同時に実現した

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面付け・プランニングソリューション「PHOENIX」導入事例


ポルトガル・リスボンに拠点を置く印刷会社『Ocyan Group』(以下Ocyan社)は、オフセット印刷、デジタル印刷、ワイドフォーマットといった多彩な印刷方式を駆使し、プリプレスから後加工までの一貫したサービスを、ポルトガルをはじめとするさまざまな国の顧客に提供している。そんなOcyan社が、主力分野の一つであるワイドフォーマット部門の抜本的な革新を図るべく、2017年、面付け・プランニングソフト『PHOENIX』(Tilia Labs社製)を導入。要求の厳しい顧客に対して高品質な製品を迅速に提供するために費やしていた“時間”と“人員”の大幅な削減を実現した。『PHOENIX』導入の経緯や、具体的なメリットなどについて、Ocyan社で生産部長を務めるCarlos Jlio氏(以下ジリオ氏)に聞いた。

■導入の目的|厳しさを増す短納期ニーズに、最小限の人手とコストで対応するために

『PHOENIX』は、最先端のAI技術により印刷業務全体を最適化し、さらなるコスト削減を可能にする画期的なジョブプランニング・面付けソフトである。このようなソリューションを、なぜいまOcyan社は必要としたのか。数ある製品の中から、なぜ『PHOENIX』が選ばれたのか。ジリオ氏はその理由を、「短納期対応の重要性」を挙げながら説明する。
「当社のワイドフォーマット部門では、店頭用販促ツールや展示用グラフィック、屋外広告をはじめとする膨大な量のディスプレイ製品を、ロールやリジットなど、多種多様なメディアで製作しています。そして多くのお客さまから、我々の“プロフェッショナリズム”と、一社一社のニーズに個別にお応えできる“コンサルタントやアドバイザーとしての提案力”に対して、これまでつねに高い評価をいただいてきました。しかしお客さまはさらにハイレベルなクオリティとスピードを求め、それを当社にも期待します。もちろん私たちは、厳しい納期を守ることには自信があり、絶えず短納期対策を強化し続けてきましたが、いま必要なのは、多品種・大量のワイドフォーマットジョブを、どれだけ人手とコストをかけず、定評ある品質を落とさず、スピーディに納品できるか、ということ。そのためには、ジョブのプランニングから見直すべきではないかと考えました。いろいろなソフトウェアをリサーチしているとき、長年にわたり富士フイルム製の現像液などを使用してきたこともあって、富士フイルム繋がりで『PHOENIX』という製品があるのを知り、これこそ当社が目指す短納期対策に最適なものだと直感しすぐに導入を決めました


■導入の効果|生まれた余力が、顧客開拓、ビジネスチャンス拡大の新たな力になる

その「直感」は、導入後、すぐに「実感」となった。まず、生産性が飛躍的に向上。これまで以上に迅速に製品を提供できるようになった現在の状況を、ジリオ氏は、実際の数字を示してこう説明する。
複雑なジョブのセットアップですと、従来は、手作業で30分ほど掛かっていましたが、『PHOENIX』の自動レイアウト機能を使えば、場合によってはわずか2~3分で完了してしまいます。無駄な労力を一気に削減でき、例えば、1週間のうち5日間、2人でやっていた作業が、1人で、3日で終わらせることができるようになりました。これにより、スタッフに、相当な時間の余裕が生まれ、その余力を他の業務に効果的に転換することで、新規のお客さまにも積極的にアプローチできるようになり、ビジネス拡大のチャンスが明らかに増えてきています。また既存のお得意さまからも、一段と納品スピードがアップしたことについて、これまで以上に高い評価をいただけるようになりました。こうした“無駄な時間や労力の削減”は、生産性向上だけでなく、当然、コストダウンにも繋がっています。業務変革の効果が、すぐに、はっきりと見える。トータルに判断して、『PHOENIX』には非常に満足しています」

満足感と同時に「導入のきっかけを与えてくれた富士フイルムにはとても感謝している」とジリオ氏。「高度な技術サービスとサポート力には感銘を受けた」という。そんなジリオ氏からの評価を受け、FUJIFILM Graphic System EMEAのワークフロープロダクトマネージャー、ジョン・デイヴィス氏はこう締め括った。
「“生産効率”は、現代市場における多くの課題の中でも、とくに印刷ビジネスにとって、最大の成功の鍵の1つです。富士フイルムはこの重要な課題を解決するために、幅広い製品ラインアップの中からつねにお客さまに最適なソリューションをご提供していますが、中でもワークフロー関連の製品は重大な役割を果たしています。今回、『PHOENIX』の導入によってOcyan社がいくつもの明確なメリットを得たことは、私たちにとっても大きな喜びです。今後何年にもわたりOcyan社とパートナーシップを継続しながら共に成長していけることを楽しみにしています」


《PHOENIXとは》

『PHOENIX』は、印刷業界向けのジョブプランニング・面付け・自動化ソフトウェア。パッケージやワイドフォーマット、商業印刷等、さまざまな分野で利用されており、お客さまの作業工数や生産コストの削減に貢献しています。
2019年にリリース予定の次期バージョン『PHOENIX 7.0』は、先日シカゴで開催されたPrint18で、業界のゲームチェンジャーとして認められた『RED HOT Technology Award』の受賞と共に、既存の技術やプロセスを前進させるものとして5製品だけに与えられる『Breakthrough Awards』も受賞しており、すでに国内外で高い評価を獲得しています。

※掲載内容は、取材当時のものであり、一部変更が生じている場合がございます。ご了承ください。


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