経営セミナー講師に聞く
「我が社の成長戦略ストーリー」 Vol.1

「必勝M&A戦略による服部プロセス成長の方程式」
服部プロセス株式会社 代表取締役 服部晴明氏
第1回:服部プロセスグループの現状と変革の軌跡

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イベントレポート「講師に聞く」MV

 ビジネスのオンライン化、コミュニケーションのリモート化、さらなるペーパーレス化など、コロナ禍で社会全体の環境が大きく変化しています。印刷業経営者として、この急激な変化の時代を、いかにして乗り越え、どのようにして売上と利益を伸ばして行けば良いのか。そのヒントとなる情報をお伝えするべく、当社主催で開催している経営セミナー並びに経営戦略実践セミナーにご登壇いただいた講師の経営者の方に、直近の取り組みを含む自社の成長戦略について語っていただく新たな企画として「経営セミナー講師に聞く『我が社の成長戦略ストーリー』」の連載をスタートします。
 お一人目は、これまでに10社以上のM&Aを行ない、効率性と高付加価値を徹底追求した独自の事業展開で、厳しい市場環境の中でも売上・利益を地道に、そして着実に伸ばし続けている服部プロセス株式会社(本社:兵庫県神戸市長田区東尻池町2丁目9-17)の代表取締役・服部晴明氏です。全4回の連載を通じて、M&A成功のポイントや、高い利益率を達成し続ける秘訣、今後の戦略などについて、お話しいただきます。第1回目となる今回は、服部プロセスグループの現状と製版会社からの業態変革、M&Aに対する考え方などについてお伺いします。聞き手は、富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ株式会社で経営セミナー事業の企画・運営を行なっている営業本部 部長・中林鉄治です。

ツーショット画像

写真右 服部プロセス株式会社 代表取締役 服部晴明氏
写真左 富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ株式会社 営業本部 部長・中林鉄治


業態変革、M&Aを通じて、売上を10億円から30億円に

中林 2016年から2017年にかけて全国で開催した経営セミナーで服部社長にご講演いただいた時には、確か服部プロセスグループは9社のM&Aを経て、売上が約30億円に達したというお話を伺いました。あらためて、服部プロセス様の概要と現状について教えてください。

服部社長 服部プロセスは、私の父である初代社長の故服部準一が1966年に創業し、1970年に株式会社化しました。1998年、父が亡くなったため私が代表取締役に就任し、経営を引き継ぎました。グループ会社数は、2021年2月時点で10社です。M&Aの件数としては、これまでに14社行ないましたが、現在は10社に再編しています。
 グループ全体の売上高は、コロナ前には約35億円を計上しましたが、昨年度はコロナ禍の影響で約32億円になっています。ただ、見える化の取り組みで一つひとつの仕事できちんと利益を出せる体制になっているため、厳しい市場環境でも利益は出ています。従業員数は約207名です。神戸に加えて、姫路、大阪、東京、宮崎、群馬に拠点があり、そのうち製造拠点は神戸・姫路・大阪の3カ所に集約しています。東京・宮崎・群馬の営業拠点は、生産設備は持っていません。

服部プロセスの紹介画像

中林 御社は、大胆な業態変革やM&Aなどを通じて、変化の激しい市場環境の中で売上規模を10億円から30億円に伸ばしてきました。その歩みを簡単にご紹介いただけますか?

服部社長 創業から55年にわたる当社の歩みは、大きく3つの時代に分けて説明することができます。1つめが、創業した1966年から1993年にかけての「製版専業の時代」です。この時期に売上高は10億円くらいまで伸びました。続く93年から2003年頃までが「業態変革の時代」。この時期は、バブル崩壊、阪神・淡路大震災と、社会的にも大きな出来事があり、印刷業界においても、製版からDTPへの移行などの大きな環境変化がありました。こうしたさまざまな変化の中、製版専業のままでは生き残れないという危機感を強め、印刷事業に進出したわけです。それにより、製版の仕事が激減する中でも売上はほぼ横ばいで推移しました。

月刊神戸っ子_KOBECCO その後の、2004年以降が「M&Aと企業再生の時代」です。M&Aを積極的に進めることで事業拡大を図り、30億円を超える売上規模へと成長し現在に至っています。当社のM&Aの取り組みは、大神(だいしん)印刷と神戸っ子出版という2社の企業再生を手がけたのが最初です。
 神戸っ子出版は、『神戸っ子』というタウン誌を1961年から発行してきた出版社です。現在は「服部プロセス株式会社 神戸っ子出版事業部」として事業を継続しています。『神戸っ子』は、街づくりや芸術文化の振興に貢献するタウン誌の草分け的存在で、現在でも毎月1回発行しています。

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